2008 年
7 月
1 日
カテゴリ:活動報告
東京水道と小平市の水道事業
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普段は何も気にしないで使っている水道ですが、実は、東京の水道事業は全国的に見て特殊なやり方です。本来水道事業は市町村が行う事業となっています。東京の場合は、23区と多摩地域とで違っていたものが、都市化の波によって取り組み方が変わってきました。 昔、多摩地域の水道は大部分が井戸を水源としていました。1960年代の終わりごろから、多摩地域の都市化が激化しました。市街化や宅地化によって地下水の涵養(かんよう)量は激減し、逆に人口増加で水需要はどんどん増加します。これに対応しようと地下水を汲み上げたこともあって、激しい地盤沈下が起こり、井戸だけでは対応が不可能になりました。また、そのころ、東京都に住みながら、市や町ごとに水道料金が違うのはおかしいとの議論が沸き上がります。この水源確保と格差是正を解決する策として、東京都水道局が、多摩の市や町の水道を統合する、都営一元化の議論が始まったのです。東京都の資料によれば、「水源確保の問題が深刻化し、また料金水準、普及率等の格差が区部や多摩地区各市町村間においても顕著となり、それらの是正について市町村から強い要望が出されていた」と書かれています。都営一元化基本計画が出されましたが、それに対する反発も強くあったために、その妥協案として、東京都から住民に直接給水するための事務を市や町に委託するという方法がとられました。 一元化は、73年11月に、まず小平市、狛江市、東大和市、武蔵村山市の4市が、翌年の6月には、小金井市、日野市など7市が入り、その後次々に統合されていきました。そして、2000年に調布市、2002年には三鷹市が加わり、現在25の市と町が統合されています。 統合から30年、2003年に「多摩地区水道経営プラン21」が出され、委託を解消する完全一元化への計画が示されました。小平市では2004年から徐々に縮小されて、今年度末でいよいよ解消されます。 東京水道への一元化に対する評価は難しいものがあります。1970年代初めの時代背景を考えると、自治・分権を求める声は乏しかっただろうし、三多摩格差の声は今よりもっと大きかっただろうことは、想像に難くありません。自治・分権の観点から、いのちの源である水は、基礎自治体の事業とし、責任を持つべきという意見もあります。その意見もリクツからするとなるほどと思いますが、スケールメリットも否定できないところです。現在25の市と町が統合されていて、残りは、地下水100%の昭島市、それから羽村市(ここも今は地下水100%だって!)と武蔵野市(地下水7割)の3市が自治体単独で水道事業を行っています。今の小平市の状況を考えると、単独事業にするのは現実的ではないでしょう。完全一元化はやむを得ないとしても、各市が地域事情を把握しそれを東京都に伝えること、東京都にすべてを「おまかせ」してしまわないことだけは確保したいものです。
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